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≫ 基礎知識-1 歴史

≫ 基礎知識-2 特徴と性格

≫ 基礎知識-3 健康上の問題

≫ 基礎知識-4 グルーミング

≫ 基礎知識-5 ゴールデンに関するFAQ

引用:Cindy Tittle Moore他著
K9-Webブリード別コーナーより
編集:GRCJ
ゴールデンレトリバーの健康上の問題

1)股関節形成不全

股関節形成不全とは、股関節が正常に発達しない進行性の遺伝性疾患で、様々な犬種に見られます。

股関節形成不全は一般に生後6ヶ月から1年の間にレントゲンを撮ることによって診断できますが、しかしこの時点ではまだ正確ではありません。ですからブリーディングを予定している犬は犬の体が完全に成熟してからレントゲンを撮るべきです。確定診断ができる最低年齢は2才とされています。

OFAは現在までに何万頭もの犬のレントゲン写真を専門医によって診断し、股関節の状態を評価している機関です。2才以上で正常と診断された犬には証明書が発行され、それにはエクセレント、グッド、フェアーと3段階の評価があります。股関節形成不全の所見が見られる犬には証明書は発行されません。言うまでもなくこれから子犬を迎えるなら、両親共に証明書を持っている犬を選んでください。

血縁関係の犬(両親の兄弟姉妹、祖父母、両親犬のこれまでの直子等)に証明を持った犬が多いほど良いと言えます。しかし、股関節形成不全は複数の遺伝子が関与し、複雑な遺伝様式を持っていますから、両親が正常であるからその子犬も絶対に正常とは言えません。しかしそのリスクが低くなります。

ブリーディングするつもりがなくても、オビディエンスやアジリティなどに参加する予定の犬なら、6ヵ月から12ヶ月の間に一度レントゲンを撮っておくと良いでしょう。もし異常が早期に見つかれば、いくつかの選択支の中から一番いい対処法(保存療法、外科手術等)を決めることができます。もし正常であるとわかれば、引き続き安心してオビディエンスやアジリティ等の活動ができます。

もしパピーが原因不明のびっこを引くようであれば、レントゲンを撮って、HDではないか、あるいは他の原因があるのか調べるべきです。しかし一方で、レトリバーは一般に痛みに対する感受性が低く、異常があっても何の症状も示さない場合も多いようです。レントゲンの所見と犬の症状は必ずしも一致しません。かなりの関節の変形や亜脱臼があっても、全く症状を出さない場合もあります。症状の激しい犬に対しては内服薬あるいは外科的手術によって治療します。




2)眼の疾患

ゴールデンには進行性網膜萎縮(PRA)という遺伝性疾患があり、遺伝子を持った犬がいます。この病気は若い年齢で失明に至ります。

遺伝性白内障もまたゴールデンに多い遺伝性疾患です。ブリーディングに用いる予定の犬は年に一度、少なくとも8才まで、眼科専門医による検査が必要です。眼の病気が発現する年齢には幅があるからです。何らかの異常が見られる犬はブリーディングに用いてはいけません。




3)てんかん

てんかんは遺伝性の場合もありますが、遺伝性以外の様々な原因でも生じます。しかしてんかんを持つ犬はブリーディングすべきではありません。獣医師は発作をコントロールするために内服薬を処方しますが、それで完全にコントロールできるとは限りません。てんかんはそれ自体は犬の健康や寿命に影響を及ぼしませんが、しかしてんかんを持つ犬は早めに不妊手術をすべきです。もし遺伝性のものであるなら、子犬に遺伝させてしまいますし、そうでなくても、妊娠はてんかんのリスクを増やします。




4)大動脈弁下狭窄(SAS)

SASはゴールデンに生じる遺伝性の心臓疾患です。ブリーダーはブリーディングに用いる犬を心臓の専門医に診察してもらうべきです。通常の診断は聴診によって行います。もし疑わしい雑音などがあれば、さらに詳しいエコー検査等が勧められます。




5)甲状腺機能低下症

甲状腺機能低下症は、甲状腺のホルモン分泌機能が低下した状態です。症状としては肥満、活動性低下、コートの異常などです。また、発情周期の欠落や乱れ、性欲の欠如などの繁殖障害も見られるかもしれません。

血液中のT3とT4という甲状腺で作られるホルモンのレベルの測定によって診断します。治療は甲状腺ホルモン剤の内服によって行われます。それによって、予後は良好でごく普通の生活を送れますが、投薬は生涯行わなくてはいけません。
多くの正常で健康なゴールデンでもT3とT4のレベルが正常よりやや低めのことがあります。それゆえ、ゴールデンにおける正常値は犬全体の正常値より少し低めである可能性が示唆されます。




6)アレルギー

皮膚アレルギーはゴールデンには良く見られます。その原因は様々で、ノミ、花粉、埃、食餌などがあります。自分で皮膚を噛んだり、舐めたり、掻いたり、外耳炎等の症状が見られます。食餌療法が効果的な場合もあります。

アレルギーは甲状腺機能低下とも関係している場合がありますから、疑わしい場合は検査を勧めます。

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